好きな女性のタイプ
「好きな女性のタイプは?」
合コンやデートでよく登場するこの質問。
これに対し「優しくて知的だけどどこか天然な人」「料理ができて家事もちゃんとこなす人」「仕事をバリバリこなすけど二人でいる甘えてくる人」等、自分の好きなタイプを趣向こらし発言することで、自らの個性を相手に伝え、人と一味違うひねりの利いた人間だと暗にアピールする男達。無論、僕もその一人である。いやその代表といっても過言でない。
「好きな女性のタイプ」という質問
また、僕はこの質問をされると冷や汗をかく。
それは、恐らく目の前の女性の恋愛経験が僕より豊富だという現状認識のもと、この質問に対する回答によって我が男子力を図ろうと試されている感。
「好きな女性のタイプは?」
真っ先に思いつくのは、
「美女で巨乳」
しかし、この答えはだめである。
なぜだめか。
直感的に、圧倒的に気持ち悪い。
この答えを言った暁には、女性から即座に「童貞」のレッテルを貼られ、エビよりも速いスピードで後ろにどん引かれるだろう。
しかし、
「優しい人」「料理ができる人」「気が利く人」といった答えはどうだろうか。
一般的すぎて女性の心に響かない。無難。
よくも悪くも無難。平仮名ならぶなん。ローマ字ならbunanもしくはvunan。そうとにかく無難。無難無難無難無難無難無難無難無難無難無難無難無難無難無難無難無難無難無難無難無難無難無難無難無難無難無難無難無難無難無難無難無難無難無難。
大学生の頃だったか、無難な男はモテナイと聞いたような気がする。もしかしたら聞いてもない。深くは覚えていない。
とにかく無難はダメだと認識している。
では、ベストな回答とは何だろう。
それは、
女性が「この男は、普通の男とは一線を画す世界観とユーモアを持っている」と感じることである。そう、世界観とユーモア。平仮名ではせかいかんとゆーもあ。ローマ字ではsekaikan-to-yumoa
しかし、この答を導きだすには、相当難しい。
一見、「好きな女性のタイプは?」という極めてシンプルな質問は、男性にとっては、男を上げるチャンスであり、かつ、うかつに答ようものなら女性から「恋愛対象外」の烙印を押されるリスクも合わせ持っている。
この何気ない質問に、ビックチャンスとビックリスクが含まれるいること知らず、女性は邪気なく軽やかにこの爆弾を投げてくる。
しかも、この爆弾はナチュラルな会話の中にほうりこまれる。非常に危険だ。慎重に扱う必要がある。
かといって、慎重に扱いすぎて回答に時間がかかると、女性からは、
「軽く質問しただけなのに、熟考してやがる。童貞かよ」
と自らの童貞性を疑われてしまう。もはや、童貞と断定されるかもしれない。
まあ、話は長くなったが、結局何が言いたいかというと、
僕は童貞ではない。という確固たる事実だ。
しかし、童貞の素質を、一部もっているのも事実である。
僕は、普段女性と接する時は、自分の中の童貞性を出来る限り封印し、ジェントルマンの雰囲気をまとう。そう僕はジェントルマンだ。
いや、このかっこつけの考えこそが僕の中の童貞性なのかもしれない。僕の中には確かなる童貞イズムが組み込まれている。童貞万歳。
あれ、なんの話でしたっけ
ではでは